共通テストの申し込みが今年から個人によるオンライン方式に変わりました。試験本番まであと100日ほど。親世代が受けた旧センター試験との比較も含めて、数学と英語の傾向と対策を簡単にまとめます。結局はどの科目でも情報を読み解く力、読解力が求められています。現高校1, 2年生もサラッと参考にしてもらえればと思います。
数学


旧センター試験では、教科書や参考書の類題も多い反面、全体の計算量が多い形式でした。対策もシンプルで、定番の解法をおさえて過去問演習を繰り返すという反復練習が結果に直結してくれていました。しかし、やることはだいたいわかっていても計算でひとつミスしたらその後も連鎖して解けないという構造的な欠陥もありました。
共通テストでは、まず数式に入る前の問題設定が込み入っていて、その後も太郎と花子のやり取りを読み解くことが解答のヒントになっているので、計算よりは文章を読んでいる時間の方が長いかもしれません。肝心の設問は、拍子抜けするほど簡単なものから始まり、徐々に難しくなって最後は(試験時間内には)そうそう解けない問題になっています。計算量は以前より少なくなった反面、定義や定理をきちんと理解して活用できるかに重点を置いた設問が増えました。定番の解法を用いたタイプは残念ながらほとんど出題されなくなりましたが、(1)が少し解けなくても仕切り直して(2)は解ける場合は多くなりました。
対策としては、基本をちゃんと理解して自分の中で消化した状態にすることを意識することです。平方完成したらなぜ2次関数の最大や最小の候補といえるのか?ベクトルAB = OB – OA となぜ変形できるのか、などのような当然のように使っているものから本当に分かっているかを固めていってください。そのためには教科書や参考書を読み込む、先生の話はきちんと聞く、自分の中で曖昧になっているものは質問して出来るだけ解決することが大切です。大学2次試験とは全く別物ですので、解法がある程度固定されている難問の問題演習ばかりしていても共通テストの点数には繋がりません。
英語


旧センター試験では、発音や文法問題が出題され、長文もややお堅い抽象的な論説文で、言語学的な側面が強くありました。時間は足りるけれど、単語や文法の知識が不足していると得点が伸びにくい形式でした。またリーディングとリスニングの得点比率は4:1でした。
共通テストでは、純粋な文法問題は撤廃され、リーディングは全て長文読解、リスニングとの比率は完全な1:1となりました。総英文量が2倍以上に増えた反面、英文そのものや使用される語彙は以前よりは簡単になっています。やや易しめな英文をサラサラと日本語を介さず英語のまま読めるかがカギになっています。英文の難易度は英検2級から準2級くらいです。
対策としては、英語に日常的に触れている時間を増やすことが最重要です。学校や塾でのみ受験科目として英語を勉強しているだけではまず対応できません、試験時間が圧倒的に足りなくなります。英語アレルギーを克服して、カンペキは目指さずに英語を聞いて口に出す時間を増やすことです。スマホを使ってラジオ英会話や単語帳のストリーミング再生、リスニング過去問の聞き直しなど、移動時間などは英語を聞いてください。これがいちばんラクで効果的な英語学習法です。後は細かい文法知識はつめる必要はありませんが、単語力は重要です。知らない単語はリスニングでは絶対に聞き取ることはできません。
総合的な対策
まずは教科書等で基本の復習を終わらせます。その後は基本の復習と並行して、やっぱり過去問を研究することが一番効果的です。同じ問題は出ませんが、同じ形式で出題されます。まずは形式に慣れて全体のおおまかな時間配分を決めておきます。そして解答・解説を読み込んで、ココまでは出来そうで、ココから先は自分には難しいというラインを見極めて下さい。行き詰ったら捨てる勇気は必要です。どの科目も時間制限が非常に厳しく、終盤は難しい問題も多いので、取れるはずのところをキッチリ拾っていきましょう。
模試では、漫然と今日もがんばろうではなく、今日は1243の順に解いて、12までで最大45分で次に進もうなどと試して、自分なりにしっくりくる型を見つけて下さい。真正面からぶつかってなかなか点数が伸びないなら、少し違ったアプローチを試してみるべきです。ただ模試の問題は本試とは似て非なるパチモンなので、点数に一喜一憂する必要はなく、むしろ自分で事前に立てたプラン通りに取り組めたかを意識してください。
最後にひとつ、厳しい注意点があります。共通テストがうまくいかなかった場合に大学2次試験の前期・後期での逆転はあまりあてにしないようにしてください。逆転があるのは2次試験の得点に比重を置いた難関大学・学部であり、ほとんどの国公立大学では共通テストと2次はほぼ1:1の配分なので逆転は難しいです。当然ながら先行逃げ切りが圧倒的に有利なので、まずは志望大学の共通テストのボーダー点数を取れるようになることを最優先に考えて下さい。
応援しています。
塾の先生としては、定期テストの点数などは割と上乗せの力になれるのですが、大学入試となるとだんだんと手伝えることが減ってきます。それでももちろん、生徒たちが望んだ結果が叶えられるように力になりたいと思っています。受験でも部活の大会でも、長い練習期間に比べると本番は一瞬で終わってしまいます。その本番で一番の輝きを見せられるよう、でっかい花火をぶち上げられるようにがんばっていきましょう!ドーンッ!!ドーンッ!!!!



